6年半のボート競技生活。
本当に長かった。
長過ぎてボートを漕がない自分を覚えていない。
艇とオール、クルーのメンバー。
それだけが世界の全てだった。
閉ざされた戸田の中で、ぐるぐると永遠に続くUTと日常。
間違いなく最高の日々だった。
だが、それももう終わる。
愛した艇庫と仲間と別れなければならない。
残された時間でなにをするか。
6年半、口に出す事もはばかられた目標。
日本一。
今までの1000万ストローク、その全てを込めて。
全日本決勝。
一瞬の歓喜のために私は漕いできた。
必勝。4年 長山 文哉